和紙を知る‼‐出雲民藝紙の全工程を体験‐

和紙の原木、三椏蒸しと皮剥ぎ体験

11月28日(土)9:00~16:00


出雲市の山林から刈り取った三椏の原木を大きな蒸し器(こしき)で蒸しました。8時半に窯に水を入れて三椏の原木を縄できつく縛り1束にして窯の上に載せます。その上から、こしきをかぶせ、湯気が、こしきの上部の穴から出てくるまで、ひたすら薪を足しながらお湯を沸騰させます。

2時間くらい経過すると勢いよく湯気が出てきました。ここから1~2時間余り薪を足しながら蒸していきます。1回目の蒸しは、蒸し器の木の乾燥があり熱が逃げやすいので、木が水分を吸って膨張し湯気を逃さないようになるまで時間がかかります。濡れた新聞紙を写真のように窯の周りに詰め込むのも熱を逃がさないようにするためです。単純なことですが、昔から行われていたことを踏襲しました。

4時間近くたったところで、こしきから三椏の原木を取り出します。独特の甘い匂いがします。三椏に水をかけ、冷して収縮させ、皮を剥ぎやすくします。真冬ですと外に置くだけで縮みます。

根元に近い切り口の皮をねじって剥ぎやすくし、2人で引っ張りながら皮剥ぎをしました。三椏は、字のごとく1年ごとに三つに枝に分かれます。北山の三椏は伸びがよいので先端の方まで切り落とし、枝分かれが少なく剥ぎやすいと感じました。この北山の生育には条件があり、適度な日照時間と水はけのよい斜面が必要です。

次に表面の黒い皮を削ぎ落します。本来は包丁を使いますが、扱いにくく不慣れなため、竹へらを使いました。出雲民藝紙では皮剥ぎの際、和紙を綺麗に仕上げるため傷なども落とします。この作業のことを「しじり」と言います。

剥いだ皮を竹竿に引っ掛けて乾燥し終了。今回の体験はここまでです。その後、紙漉きと和紙工芸体験も行いました。


和紙工芸体験 

1.箱ライト用の和紙作り

指導者:門脇志保

箱ライトは出雲民藝紙の特色を生かし、多色の和紙の繊維を木枠に流し込み、上から水滴を落として明かりが水玉模様になるように作りました。一人一人が好きな模様を作れるので、個性が出ます。このライトは12月13日に完成予定です。  


2. 三角染め体験

指導者:安部喜久男

楮は、和紙の中でも繊維が太く丈夫な紙です。今回はこの楮紙を使い三角に小さく折りたたんで染める三角染めを体験しました。シリアル染料(顔料系化学染料)をお湯で温め溶きます。冷たいと染料が染みにくいので、ステンレスのボウルを直接コンロや、電熱器にかけ冷めないようにします。写真でもありますように染めて開いて初めて模様が確認できるので、とてもワクワク感があり楽しかったです。思うようには、なかなかできませんが、各自、他の人の模様が気に入るとその手法を聞いたり、安部喜久男さん指導の下、折り方染め方を教わりました。

この三角染めは12月12日に和紙トレーとして完成予定です。



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