紙料になるまでの工程から紙漉き体験1日目

12月12日(土)9:00~16:00


体験内容

・三椏の皮を煮熟

・三角染めをした和紙の加工とトレーづくり

・紙漉き体験と型染体験(三椏でカードと封筒づくり、渋紙で型を彫ってカードと封筒に捺染しメッセージカードづくり)

先月28日の三椏の皮は、乾燥後7㎏になっていました。今回、そのうちの3㎏を使いました。この皮は、先に水槽につけて置いて柔らかくしていました。


皮には多少黒皮もついていましたが、水につけることで黒皮も剥げやすくなっていました。実験的に煮熟後の塵取りの回数を多くしましたが、甘皮を残すことで艶の良い紙になると想定しました。

9:15 

煮熟窯に水を入れ沸騰するまで薪を焚きました。


10:30 

沸騰した窯にソーダ灰を皮の2割強入れ、その中に皮を投入、30分ごとに皮を上下返しながら、まんべんなく柔らかくしました。太い木を使い全体が浸かるよう上から抑え込みました。


12:00

煮熟した皮はガーゼのように横に広がり、縦にちぎれるくらい柔らかくなりました。


紙漉き体験と型彫り

三椏の原料で封筒とカードをつくり、午後に捺染で染める型紙づくりを体験しました。

紙漉き体験では、体験のみで終了することが多く、暮らしで使えるカタチにすることが大切と思い、皮の煮える間に工芸体験を入れ、和紙を使ってものづくりをしました。



13:00 

煮た皮をいったん簀子に引き上げ、湯切りをし、地下水が豊富に出ている塵取り場で、一晩掛水をして灰汁を抜きます。


先月28日に楮紙を折り畳み染色した三角染めの和紙でトレーを作りました。

製作手順

①毛羽立ちと防水効果を兼ねるコンニャク糊を塗り、ストーブで乾燥。

②トレーが既成の圧縮パルプで少し茶色なので、発色をよくするため、トレーに白の三椏紙を貼って下地を作る。

③三角染めの和紙をトレーの表と裏に貼る。(乾燥を早めるため木工用ボンドとヤマト糊を1:1の割合で混ぜたものを使用。)

④良く乾燥させたのち、擦れなどの強度を高めるため、艶消しニスなどを塗って仕上げます。用途によってウレタンニスや艶出しニスも使います。



型で染めるメッセージカードづくり

型染の中でも、簡単に染めることができる捺染という方法でメッセージカードを作りました。ステンシルのように染めるのですが、型染では、型紙は渋紙と言い楮紙を柿渋で張り合わせたものを使います。

デザインナイフでくり抜いた型紙と刷り込み刷毛という特殊な刷毛で染めていきます。少しコツが掴めるまでは新聞紙で練習しました。送る人を想像しながら染めて完成。

今回の体験は主に和紙工芸づくりでしたが、日々の暮らしに彩を加えていただけたことと思います。自分だけのひとつしかない作品は、和紙だからこそ長く使えます。

トレー作り・型染指導:八雲町文化協会・型染同好会



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―和紙を未来へ繋ぐ―

令和2年度は、安部榮四郎記念館が中心となり、八雲中央公民館・松江工業高等専門学校と実行委員会を構成し「和紙を未来へ繋ぐ事業実行委員会」として活動してきました。