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三椏挿し木の様子

8月15日


7月にポットで実験している三椏の挿し木です。1か月経ちました。今年は雨が多いのと、梅雨明けも7月末だったので、ポットの土も乾かずに水やりも数回行っただけでした。だんだん葉が枯れていき棒のようになった三椏を観て心配しましたが、新芽のような葉が出てきました。記録しておかなくてはいけないことのひとつに、

  1. 挿し木にする枝は太い方がよい。5~6年たった枝からとるものは力強く枝も太くて芽が出やすい。一番新しい枝は弱く枯れてしまうことが多い。

  2. 三椏とともに桑の木も同時に挿し木を試みているが、新芽のある緑の枝より枝の根元にある茶色の皮が付いているものの方がよく目が出ている。

  3. 三椏は水をやりすぎず、土の表面が乾いたら水やりをする。


三椏の生育には、水はけがよく、適度な日陰があり日照時間が少ないと上に良く伸びてくれる。観賞用であれば平地の庭でも十分育つが、横に伸びて広がっていく。

また、とても根が浅いのに山の斜面などを好むのには、水分が適度にあり、水はけが良いことが大事な条件となるであろう。以前休耕田に苗を植えたが、田んぼは水分が多く、1回だけ収穫でき、その後は根腐れしてダメになった。

日当たりの悪い畑で密集栽培の実験をしてもよいかもしれない。紙漉きの原料として使用するのに、上に長く伸びてほしいので日照条件は大事である。

今回の挿し木は、あまり神経質にならずに発芽を観ていたが、今年の多湿な気候が良かったかもしれない。カビのようなにおいがするほど湿度が高かった。まだまだ途中なのでこの夏を乗り切ってほしいが、ポットが意外に浅かったので、来年に向けて植え替え等の計画が必要である。

挿し木が成功すると、種まきより1年間分の時間短縮となる。しかし挿し木は、種より苗の本数が少ないので、来年種を取り出し密集栽培できるよう、そちらの実験も同時に行い効率の良い収穫を目指す。


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